日本スポーツ健康科学学会認定
『熱中症予防指導士』養成講習会のお知らせ
日本スポーツ健康科学学会は2013年2月に設立された比較的新しい学会であり、「熱中
症予防指導士」の養成は2017年度より開始しました。養成を開始したきっかけは、本学会
の初代会長である星秋夫先生(桐蔭横浜大学名誉教授)が熱中症予防を専門とされていた
ことが大きいと言えますが、「職域における熱中症予防対策は急務であるが、運動時、労
働時を問わず現場での熱中症予防に関する専門家が不足している現状にある。そこで、暑
熱環境がヒトの体に与える影響について学び、労働などの場面で熱中症予防について的確
なアドバイスができる人材を育成することが必要」との考えのもと養成を開始しました。
指導士の称号授与のための条件は、「日本スポーツ健康科学学会への入会手続きをして
いること」および「学会が行う熱中症予防指導士講習会の全講習を履修し、所定の単位を
修得し、修了試験に合格していること」としています。称号の登録期間は3年、更新のため
には、学会が指定した教育企画(学会大会や講習会等)に2回以上参加することとしてい
ます。
この度、本年度の講習会を2025年 3 月14日(金)、東京都日野市の実践女子大学日野キャ
ンパスにて開催することとなりました。ここ数年は、コロナ禍の影響もあり非対面での実
施としておりましたが、今回は、対面形式で実施いたします。また講習内容も一部見直し
、午前中を「基礎編」として、熱中症の発生状況、暑熱環境下での生体負荷などに関する
講義を行います。合わせて、熱中症発生時の救急処置に関する内容を行います。午後は
、「応用編」として、熱中症予防に関する事例紹介、保護具の使用法や注意点など、実技も
含めた内容としています。
本学会では、資格取得後のフォローとして、2017年より本学会の学術集会(学会大会)
において「熱中症予防指導士セッション」を毎回設け、現場で活動する指導士による報告
や最新知見などの情報収集の場としています。また2023年には、指導士活動支援と活性化
を目指し、熱中症予防指導士委員会を立ち上げ、同年12月には、指導士の学習機会および
指導士間の情報交換と交流を目的とした「第1回熱中症予防指導士意見交換会」を開催し
ました。交流会は本年度も実施を計画しています。
本学会における講習会受講者は、現場における管理責任者や監督者が中心ではなく、労
働環境改善のための施設・設備会社の方や保護具、作業関連用品や安全保安用品のメーカ
ー、販売会社などの方々が中心と言えます。この点は、他の養成講習会の受講者とは異な
るユニークな点と考えており、それぞれの強みを生かした活躍が期待できると考えていま
す。今後も、学会として指導士活動の際に使用できる資料やデータの提供、最新情報の発
信などを積極的に行っていく予定です。
本年度の熱中症指導士養成講習会についての詳細、応募方法など、詳しくは学会ホーム
ページをご覧ください。
日本スポーツ健康科学学会 学会長
京都女子大学 教授 坂手誠治
日本スポーツ健康科学学会ホームページ
日本スポーツ健康科学学会認定第6回 “熱中症予防指導士” 認定講座